テニプリキャラとクリスマスのディズニーへ行こう! ―― 幸村(シー)ver. 今日はだーいすきな彼氏の幸村くんとのクリスマスのディズニーシーデート! 「うわー!見て見て幸村くん!すっごいきれい〜!」 シーは景観を楽しむところだ,なんてよく言うけど,本当夢みたいにきれいで,これって夢なんじゃないのかと疑ってしまう。 「ねー,クリスマスは幸村とどっか行かないの?」 「えーどうだろ,会う約束はしてるけど,特にどこにも行かないんじゃないかな」 「そんなもんなの?」 「幸村くん体が強いわけじゃないのに部活忙しいし,休みの日くらいゆっくりしてほしくて」 「へー」 少し前に友達と他愛もない会話をしていたときのこと,流し読みしていた雑誌の中でふと目に留まった記事。 「うわ,クリスマスのディズニーだ!見て見て,きれい〜!」 宝石箱をひっくり返したみたいにきらきらと輝くパークの中でばっちりポーズを決めたミッキーとミニーちゃんだった。 「超きれいじゃん!これ!こっちはシーだよ!やばい〜!」 きらっきらのパークの中にそびえ立つ大きな大きな美しいツリー。私たちは一気に目がハートになった。 「「やばい〜!」」 「「クリスマスに大好きな人とディズニーシーとか本当理想のデートだよねー!」」 「は幸村と行けばいいじゃん!誘ってみなよ!」 「え,いや,まだ中学生だよ!二人きりでシーとか早すぎるって!」 「真面目すぎ(笑)」 なんて話をしてたんだけど,憧れてはいたものの本当にあくまで憧れで,これが現実になるなんて‥! クリスマス当日,幸村くんに言われるがままに切符を買って,ディズニーリゾートに近づく頃え?え?と戸惑いまくる私に幸村くんはにこりと微笑んでチケットを2枚見せてきた。 私幸村くんにクリスマスはディズニーで過ごしたいなんて恐れ多いこと言ったことないのに‥!クリスマスのシーのチケットなんてそうそう取れるものじゃないのに‥! 「あ!デイジーだ!」 デイジーを見つけて写真撮りたいと思って,でもすごい人だかりでどうしようって困っていたら, 「すみません。この子と写真を撮ってもらえますか?」 ってさっと丁寧に頼んでくれるし, ショーもさらっと背があまり高くない私でも見えるように場所取りしててくれてるし, 私がはしゃぎすぎてちょっと疲れたなって思ってたら, 「少し疲れちゃったかな?少し休もうか」 なんてすぐに気付いてくれて 「俺飲み物買ってくるから,はここで休んでて」 って自分も疲れてるのに気遣ってくれて,そのまま待ってたら変な男の人二人に囲まれて,なんて言ってるかよく聞こえないし困っていたら,幸村くんは走ってきて, 「この子に何か用があるのなら,僕を通してもらえますか?」 と少し息を切らしながら言ってくれた。私をかばうような位置関係だったので幸村くんがどんな顔をしているかはわからなかったけど,すごくかっこよかった(その男たちも何故かすぐに走っていった)。 夢みたいに素敵な場所で夢みたいに素敵な彼氏,夢の中にいるみたいだけれどこれは紛れもない事実なんだろう。だって,隣にはこんなに美しい(イルミネーションもきれいだけど,こっちのが断然勝ち!)幸村くんが微笑んでる。 「幸村くん‥本当に,大好きだよ」 とても小さな声だったのに幸村くんの心にはしっかりと届いたみたいで,いつものような優しい笑顔を向けてくれた。 「俺も,大好きだよ,」 「「クリスマスに大好きな人とディズニーシーとか本当に理想のデートだよねー!」」 (ふーん‥ディズニーシーに行きたいんだ) 「赤也,今日の部活は30分だけ遅れてもいいから,クリスマスのディズニーシーのチケットを確保してきてくれ」 「ええ!いきなりなんすか!てかこんな時期になってクリスマスのディズニーシーのチケットとかとれないっスよ!しかも30分って!」 「必要ならブン太やジャッカルあたりを連れて行っても構わない」 「部長!ちょっと待ってくださいよ!俺‥」 「赤也。俺は同じことを二度も言わないよ。それにもし手に入れられなかったら‥分かってるね?」 「(ひっでぇ‥!)」 「すみません。この子と写真を撮ってもらえますか?」 「(何かこの人に割り込んで行ったらやばそう‥!)」 「(このお兄ちゃん,かっこいいけど何か怖い‥!)」 「この子に何か用があるのなら,僕を通してもらえますか?」 「(この目,やべぇ,本気で殺される‥!)」 「(足がすくんで動かねぇよお!でも逃げろ!)」 back |